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花粉症対策と予防法

 毎年、寒さが和らいでくると花粉症の人にとっては過酷なシーズンがやってきます。猛烈な目のかゆみと止まらないくしゃみ、鼻水などの症状に悩まされ、憂うつな数ヶ月を過ごすことになります。
 このスギによる花粉症は、日本固有のアレルギー病です。原因は、戦後、日本全国でスギを大量植林したことにあります。花粉症は他にもブタクサ、カモガヤ、ヒノキなどが原因となるものもありますが、スギはそれらの数十倍の飛散量があり、患者数総数は1000万~1500万人と推定されています。スギ花粉症の患者数の増加は、ここ20年間で、3~5倍以上といわれています。

*スギによる花粉症が激増した原因

*花粉症発症のメカニズム

 花粉(抗原)が体内に侵入する→抗原に反応するIgE抗体が作られる→一度この抗体が産生されると、再度、花粉が体内に侵入した際、IgE抗体が反応→くしゃみや鼻水といった症状が発症→花粉症に罹患

*花粉症の症状

 花粉症のおもな症状といえば、くしゃみ、鼻水、鼻づまり、目のかゆみです。鼻の症状は患者さん全員に現れますが、ほかにも以下のような症状が現れます。

鼻の症状=くしゃみ、鼻水、鼻づまりなど、目の症状=かゆみ、なみだ目、充血など、のどの症状=のどのかゆみ、不快感、乾燥感、せき、たんなど、全身の症状=発熱、熱感、悪寒など、胃腸の症状=食欲減退、不快感、嘔吐、下痢など、皮膚の症状=顔面や首にみられる皮膚炎に似た変化など

●飛散時期に合わせた対処法で症状をコントロール

 スギ花粉の飛散は、2月頃から始まり3月にピークを迎え、4月に減少していきます。一番の防御策は、外出を控えてなるべく花粉を吸い込まないことですが、現実的に一歩も外に出ない生活など不可能なことですから、飛散量に合わせて対策を行うことが最善策といえます。テレビやインターネットで発表される飛散量の変動をチェックし、そこに照準を合わせて投薬方法や薬の種類変えていくことによって症状をコントロールすることができます。飛散量の少ない時期には、症状が出てからでも内服薬で対応ができますが、問題は大量飛散時です。ピーク時は薬での効果も限度があり、対処しきれませんので、事前からしっかり予防策をとっておくことが必要です。花粉飛散が始まる前の2月の1、2週目から抵ヒスタミン飲み始め、3週目からは鼻噴霧用ステロイド薬を加え、これを花粉のシーズンが終わるまで毎日欠かさずに使います。そして外出時には、マスクをつけて花粉をできるだけシャットアウトしましょう。これでほとんどの場合は、花粉シーズンを乗り越えることができるはずです。

*花粉を防御するセルフケア

●根本的に症状を改善したいなら、減感作療法を

 薬を飲んでいるのに、自分なりに防御策を立てているにも関わらず、思うように症状が治まらないということもあるでしょう。花粉の飛ぶ量は毎年異なりますので、その量に応じた対処をすることで重症化を防ぐことはできますが、根本的に症状がスッキリというわけにはいきません。
 毎年、花粉の時期になると薬を飲んで、めがねにマスクの重装備、それでも症状がつらくて、もう我慢の限界という人には、スギ花粉のエキスによる「減感作療法」といった治療法があります。アレルゲンであるスギ花粉のエキスを少量ずつ、時間をかけて体内に入れていき、免疫系の反応を減らしていく治療法です。これは、花粉シーズンが始まってからでは遅く、5月頃から始めるのが最適です。 3年をめどに治療を行うと、症状が改善されます。治療費用は保険が適用になりますので、1回あたり500円です。継続的かつ定期的な通院が必要なので、めんどうだと感じる人もいるかもしれませんが、根本的な治療法ですから、次の年からはもうあの症状に悩まされることもなくなります。ただ、減感作療法はすべての耳鼻咽喉科医が行える治療法ではないので、受診の前にこの治療法を受けられるかどうか確認しておくといいでしょう。