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標準報酬と保険料について

 国や家計と同様に、健康保険の事業を行うにも資金が必要です。医療費の支払いや会社を休んだ際に支給されるいろいろな給付も資金がなくては支払うことができません。
 そこで健康保険組合は、被保険者のみなさんから毎月、みなさんの給与に応じて決められた保険料を納めていただき、それを資金にあてて運営しています。

1.標準報酬とは

 健康保険では、保険料は被保険者の収入に応じて決められます。しかし、被保険者の収入は、月によっても違いますから、収入額そのままを計算の基礎にするのでは大変やっかいな仕事になります。そこで、計算しやすい単位で区分した仮の報酬を決め、被保険者の給与等をこれにあてはめ、保険料の計算をすることにしています。この仮の報酬を標準報酬といい、標準報酬月額は58,000円から1,210,000円までの47等級に分けられています。標準報酬が変わったときは、保険料も変わります。
 また、標準報酬は保険料を計算するときだけでなく、傷病手当金、出産手当金を計算するときにも使われます。

2.標準賞与額とは

 賞与からの保険料については、標準賞与額という標準になる額を定めて計算します。標準賞与額は、賞与から1,000円未満の端数を切り捨てた額(年度の賞与額累計540万円が上限)となります。

3.標準報酬に含まれる報酬の範囲

報酬とされるもの

  • 給与・残業手当など
  • 通勤費
  • 給与規程などにもとづいて支給される休職手当

報酬とされないもの

  • 恩恵的に支給される見舞金、祝い金
  • 出張旅費、外勤等による交通費などの実費
  • 傷病手当金、出産育児一時金など社会保険の給付金
  • 3ヵ月を超えるごとに支給される賞与

4.標準報酬月額を決める時期

● 入社したとき(資格取得時の決定)

 入社すると同時に健康保険に加入することになりますので、標準報酬月額は初任給を基礎にして決められます。

● 毎年7月1日(定時決定)

毎年7月1日に行なわれる定時決定


 標準報酬月額は毎年1回、全被保険者について4月、5月、6月の3ヵ月分の報酬をもとに、7月1日現在で改定することになっています。改定した標準報酬月額は、その年の9月1日から翌年の8月31日までの1年間適用されます。


 ただし、次に該当する人は、定時決定の対象から除かれます。

  1. 6月1日以降に被保険者の資格を取得した人
  2. 4月に昇給などによる固定的賃金の変動や賃金(給与)体系の変更により、7月に標準報酬が随時改定される人。この場合は、算定基礎届にかえて月額変更届を事業主(会社の健保担当部門)が提出します。
  3. 5月または6月に昇給などによる固定的賃金の変動や賃金(給与)体系の変更により、8月または9月に標準報酬が随時改定される予定の人

● 昇給などにより標準報酬月額が2等級以上変わったとき(随時改定)

4月に大幅な昇給があったとき


昇(降)給などにより報酬額に「著しい変動」(2等級以上)があった場合は、その月以降の継続した3ヵ月間の報酬をもとにして、4ヵ月目から標準報酬月額を改定することになっています。


1月から6月までの間に改定があったときはその年の8月まで、7月から12月までの間に改定があったときは翌年の8月までその標準報酬月額が適用されます。保険料は、給与が変わった月から3ヵ月経った翌月変わります。

5.保険料

 健康保険の保険料には、一般保険料(基本保険料+特定保険料)・介護保険料・調整保険料があります。標準賞与額保険料を除く各保険料は標準報酬月額および標準賞与額に保険料率を乗じて決められます。標準賞与額保険料は、標準賞与額に一般保険料率(基本保険料率+特定保険料率)と介護保険料率を乗じて決められます。

● 一般保険料

 一般保険料は、主に健康保険の給付を行うために徴収されますが、老人保健拠出金をまかなうための財源でもあります。
 健康保険組合の保険料率は、30~100/1000の範囲内で、組合の実情に応じて決めることができます。事業主と被保険者の負担割合は原則として折半ですが、組合の実情により、自主的に決めることができます。
当健康保険組合の一般保険料率は77/1000(平成21年4月現在:注)で、被保険者32.2/1000、事業主44.8/1000です。
 注.一般保険料率に調整保険料率が含まれています。

● 介護保険料

 介護保険の第2号被保険者(医療保険に加入する40~64歳の被保険者および被扶養者)に係る保険料で、健康保険組合などの各医療保険者が一般保険料と一括徴収し、社会保険診療報酬支払基金へ納付することになっています。
 当健康保険組合の介護保険料率は8.4/1000(平成21年度)で、負担割合は被保険者と事業主の折半負担となっています。
 保険料を負担するのは、次のいずれかに該当する被保険者です。該当しない被保険者は介護保険料の負担はありません。
 なお、65歳以上の人(第1号被保険者となります)の保険料については、お住いの市区町村が徴収します。

 被扶養者については、被保険者の保険料に含まれますので負担はありません。なお、65歳以上の人(第1号被保険者となります)の保険料については、お住まいの市区町村が徴収します。


 *特定被保険者と呼称します。

● 調整保険料

 全国約1,500の健康保険組合は、高額医療費の共同負担事業と財政窮迫組合の助成事業(財政調整)を共同して行っており、この財源にあてるために調整保険料1.2/1000(平成21年度)を拠出しています。
 この保険料は、被保険者と事業主が納める一般保険料に含まれています。

6.保険料の徴収

 事業主は健康保険組合に保険料を納める義務があるため、事業主には被保険者の毎月の給与および賞与から保険料を控除する権利が与えられています。事業主は、控除した被保険者の保険料に事業主の負担分を加えて、翌月末までに健康保険組合に納めます。
 保険料は月単位で計算され、1ヵ月遅れで徴収されます(例えば5月徴収保険料は4月分の保険料です)。加入した月の勤務日数が1日だけでも、1ヵ月分の保険料が翌月の給与から徴収されます。そのかわり、退職した月の保険料は徴収されません。ただし、月の末日に退職したときは、被保険者資格の喪失は翌月の1日になりますから、退職した月の分も徴収されます。
 なお、賞与の保険料については、該当賞与月に控除されます。ただし、退職日が賞与月末日前の場合は徴収されません。

7.育児休業中の保険料免除

 育児休業期間中の保険料は、被保険者負担分・事業主負担分ともに事業主の申し出により免除されます。

8.育児休業終了時の標準報酬月額改定

 育児休業を終了し職場復帰後の被保険者の3ケ月間の報酬の平均が育児休業前の標準報酬月額と1等級でも変動があった場合には、本人の申し出により標準報酬月額が改定されます。


 <日本電気健康保険組合の標準報酬と保険料月額表《平成21年度》


 <日本電気健康保険組合の標準報酬と保険料月額表《平成22年度》